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小説をおいております。 『いざ、出陣 恋戦』シリーズの二次創作、『神の盾レギオン 獅子の伝説』の二次創作、そして、高校生の時に書いた読まれることを前提にした日記と、オリジナル小説を二編のみおいております。
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プロフィール
HN:
天音 花香
性別:
女性
職業:
主婦業メイン
趣味:
いろいろ・・・
自己紹介:
小学生のときに、テレビの影響で、小説を書き始めました。高校の時に文芸部、新聞部で文芸活動をしました(主に、詩ですが)。大学時代、働いていた時期は小説を書く暇がなく、結婚後落ち着いてから活動を再開。

好きな小説家は、小野 不由美先生、恩田陸先生、加納朋子先生、乙一先生、浅田次郎先生、雪乃 紗衣先生、冴木忍先生、深沢美潮先生、前田珠子先生、市川拓司先生他。

クリックで救える命がある。
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こんにちは。天音です。

未来の誰かに贈る日記を今日はお送りいたします。

まだまだ寒いですね。
受験生の皆さん、風邪ひかないように頑張ってください。
1997年の天音も受験勉強頑張っています。



このブログ、小説ブログに載せている全ての作品の著作権は天音花香にあり、放棄しておりません。
無断転載、許可のない販売は禁止です。





ココから日記

最初から読んでみる




一九九七年 七月十日



 告白したら楽になるかもなんて思ってたところもあったけど、結局はO君の気持ち分かんないままだし、不安は消えないんだよね。
ふう。
この頃思う。心も容姿もきれいになりたいな。自分に自信が持てるようになりたいよ。



  一九九七年 七月十二日



 電話した。「Oです」おばさんだ。「天音です」「こんばんわぁ」「こんばんは」「ちょっと待ってね」『天音さんから電話よ』『え?あ、ああ~』電話するって言ったこと完璧忘れてるな。『入ってんの?』「もしもし」「こんばんは」時間は11時35分のを見ることになった。11時じゃ早いかな?と聞くと、「35分やろ? 15分くらいでよくない?」と言われたのでそうしようと頷いた。バイクの話を少しした。ドラッグスターの銀色。400ccでデカいらしい。改造して渋い大きな音が出るようになってるんだって。「ノーマルじゃ乗れん」だそうだ。弟にきくと私の嫌いなハーレー型だそうだ。う、まあ、O 君背が 高いし ……。でも、なんか不良っぽいかも? 怖い人になっていませんように。でね、しかも新車で70万! 嘘! どういう金遣いしてんの!? なんか両親も甘いというか……。しっかし、電話切りたそうな感じを受けたのがちょっと悲しかった。O君は自分から切ろうとはしないから、「じゃあね」というと待ってましたって感じで、「ばいばい」だもんな。うるうる。
 でも、電話も慣れると面白い。
 素直な弟君に、さっぱりして優しいお母さん。
 お父さんはどんな人かわからないけど、いいなあ、こういう家族。
 O君も井出反抗しているように見えないし、お母さんとも結構しゃべってそうだし。
 ひそかに想像している。きっとO君のお母さんは髪は長くてゆるいウェ ーブがかかってて、後ろで一つに束ねてて、普通は化粧してなくて、よくパンツ(白いジーンズとか)ルックでいるのでは?なんて。
 想像するのは楽しい。



一九九七年 七月十五日

 ううっ。生理がこんなときに限ってやってくるなんて。明日は二日目。一番ひどいときじゃん。なんてついてないのー!!! ちゃんと薬飲んで、トイレにこまめにいかなきゃ。はずかしいよー。明日は軽いように!!
 今日は死にそう。薬が全然効かないのはなぜ?

 なんか緊張してきた。どうか会話が弾みますように。


一九九七年 七月十六日

 今日は大安だったはずなのに。
 時間ぎりぎりだ ったから走って行ったが、O君はいない。待った。かなり待った。でも一向に来ない。映画始まっちゃったよ。でも来ない。私は時計を気にしながらしぶとく待ったがすっぽかされた!と悲しくなって、家に電話した。母がいない。どうしよう。私はいつのまにか暗記していたO君の電話番号を押した。
「----はい」
 弟君?
「あの、天音ですけれど、弟君? お兄ちゃんいつ家出たかわかる?」(考えてみれば弟君学校のはずだが、頭がぱにくっている私は気づかなかった)
「いや、あの……」「……もしかして出てない?」「いや……」「言っていいよ?どっち?」「……本人です」「……」
 信じたくなかった。どうして家にいるの? 私はしばらく言葉が出せなかっ た。
「ヤバい……」小さく言う声が聞こえた。
「ごめん」 
謝罪なんかが欲しいわけじゃなかった。
「映画、1時過ぎからまたあるの。出てこれない?」「いや……あの……」「私ね、ここまできちゃったの。帰るの虚しいの。どっちなの?」「1時に……」「え? 1時にここでいいのね?」「でも……悪い、待たせるの……」
 そう思うのならなぜ来てくれなかったのだろう。
「初めから来る気がないなら断ってくれればよかったのに」
涙声になった。
「やば……。ごめん……」
「1時に、待ってるからね」
 私は放心状態で本屋に行って、母と下見した喫茶店で一人で昼食をとった。
 あのとき電話をしなければ私はずっ とあそこで待っていたんだと思うと悲しくて泣きそうになった。O君にとって私はその程度なんだ。
12時半すぎにもう一度家に電話して、母に状況を報告した。
 そして12時45分から待ち始めた。5分前ぐらいに来てくれなきゃ、誠意がない。私はそう思って時計とにらめっこを繰り返していた。バイクで来るとは思わなかったが、大きなバイクが通る度目で追った。銀色のに乗る背が高い人が近くを通ったが髪が長かった。そのバイクはしばらくしてまた引き返してきて、どこかへ行った。
 時計は1時を回った。私は泣きたくなった。このまま来なかったらどうしよう。と、そのとき、ジーンズに白のTシャツ姿の男性がこちらに近づいてきた。ふと見て髪型が違うから違うやと思っ た。が。
「もう1時過ぎてる?」
あ、O君だ。
「バイク止めるところが見つからなくて何回もここ通ったんだけど」「バイクで来たの?」「うん」「ずいぶん髪伸びたね」「ああ。……どっち?」「こっち」
映画館に入って席をどこにしようかというと、O君はコーラを2本買ってきた。「いくら?」というと、手をいらんというふうにふって、「1600円かー」と映画のチケットを見て言った。
「気にしないで。もらいもんだから」
それを気にするなら、私を待たせたことを気にしてほしかった。
そうそう、O君が待ち合わせ場所に来た時、来なかった理由を聞いたのだが、彼はこういった。「バイトの飲み会みたいなのあって、2時過ぎに帰ったから寝てな くて」私は仕方ないというふうに息をはいて、「寝てたの?」「11時半ごろまで」ということだ。 
 映画が始まるまで暇だった。会話もないし。
 身長をきくと、184センチとのことで終わってしまった。だからCMが始まったとき、私は少しほっとした。
 映画はジュラシックパークの方が面白かったと思う。でも恐竜がいっぱいでてきて、私は口元を抑えて悲鳴をこらえるので大変だった。冷房が効きすぎて寒かったし。私は鼻ずるずるするは怖いわで大変だった。しかもトイレにいきたくなって、でもO君が端に座っていたので行けず……。O君煩かっただろうなあ。O君は長い足を組み直したり、コーラを飲んだりして、あとは身じろぎもしなかった。
 映画が終わってさすが に耐え切れなくなった私は、恥ずかしいけれど「トイレ行っていい?」と聞くと、「俺、4時からバイトが……」「ちょっと待ってよ」私はこれまた恥ずかしいのだけれど、残りのコーラをO君に持たせて、トイレに行って戻ってきた。O君からもらったコーラだと思うと捨てられなかったのだ。O君はちっとも歩く速度を落としてくれない。「どこのケンタッキー?」と聞いても何も言わない。これは拒絶だ。来てほしくないんだ。ほとんど会話のないまま、「じゃ、このままいくから」「気をつけてね」でおしまいだった。服選んで、時間かけてファンデ塗ってみて、髪といて、私何やってたんだろう。なんか悲しくなってきた。もうやめた方がいいのかな……。 
会わない方がよかったのかな。
私の 三年と少しの想いを絶たなきゃいけなくなるなんて。覚悟はしてたけど。
 私はバスの中で泣きながら帰った。
 今も夢現で……。頭がガンガンする。なんでこんな風になっちゃったんだろう。
 それでもO君を見ると怒りがしぼんでしまったことに私は腹が立つ。映画館で内側の席に入れえくれたことも嬉しかったし、隣に座っていることだけでドキドキした。それが自分ですごく悔しかった。恋は盲目。こんなやつサイテーってどうして思えないんだろう。
 でも、さすがに懲りた。もう電話はしないでおこう。

 楽しみにしてたのにな。


一九九七年 七月十七日


 O君の世界に自分がいないことを実感 してもちろんそれはそれで悲しいけれど。自分の想いを消さなければいけないのが、もっと悲しい。ずっと三年と少しO君のことを考えている自分がいた。でもそれを消さなければいけないのは自分の存在を消さねばならないようで……。O君は変わっていない部分はやっぱりあった。いつもの不機嫌そうな顔とかしゃべり方とか……。でもやっぱり微妙に変わってたと思う。雰囲気が。投げやりっぽいというか……。ちょびっと不真面目な感じ。やっぱ変わるものだね。でも嫌悪感とかはなかった。私ってやっぱり未練たらたら。やになっちゃう。もーやめ!


 覚めるような青い空の下
 僕は見る ひと時の夢
 この大空に 羽広げ
 飛んでいきたい 世界の果て まで


 いつも見るあなたの広い背は
 遠ざかるばかりで何も言わない
 想いは募り消せないけど
 さよならあなた 涙が溢れた


自分で作ったメロディーに詩をつけてみた。二つとも同じメロディー。


一九九七年 七月二十日


O君へ


いくつか言いたいことがあります。O君はもっと自分の気持ちを相手に伝えるべきだ。これからもO君を好きになる人は出てくると思うし、O君にも好きな人ができると思うし(今もいるかもしんないけれど)両想いになってお付き合いをすることになることも来ると思う。そんなとき、自分の気持ちを素直に言わな きゃ。好きなら好き、嫌いなら嫌い。相手の女の子は不安でいっぱいだよ。きっと。特にO君に片思いしている子はO君の態度に一喜一憂してるんだから、少しは考えてあげてほしい。まあ、勝手に好きになった方が悪いとかって思うかもしれないけれどね。おせっかいかもしれないけど言いたい。
 それから、バイク楽しそうだし、息抜きになってるからそれはそれでいいけど、大事な時期だし事故ったりしないように気を付けてね。それとO君が目指してるとこはとえtも難しいところなんだから勉強ちゃんとしてね。お互い頑張ろう。
 今まで迷惑かけてごめんね。今O君を好きなことは確かだけど、でも人の気持ちは永遠じゃないから、この先はどうか分からない。でも、これだけは言える。この 先何があっても私はO君の味方だからね。後悔しないように頑張って! じゃあさよなら。


 この手紙、本当に届けられたらいいのにな。


一九九七年 七月二十一日


O君と会った日から、泣き暮らしていた私。
ガーン! 今日から予備校だったらしい。友達が心配して電話してきてくれた。チューターにもかわるんだものびっくり。明日からちゃんと行きます。
 やっぱ、私ぼーっとしてる。うじうじして嫌になっちゃう。上の手紙。本当は出したいけれど、出せそうにないし。
 でも、私も結構期待しすぎてた面はあるんだよね。おばさんに名前覚えてもらって、弟君とも前よりかは話せるようになっ て……。でもバカだよね。いくら家族の人と話せるようになったって、O君本人との距離が縮まったわけじゃないのに。勘違いもいいとこ。
 でも、ちゃんと口に出して言ってくれたらよかったのになあ。「迷惑」って。いつもごまかしてばかりで。気づかないとでも思ってたのかな。それは優しさじゃないよ。「お前には本当のことを言う価値もない」って言っているように聞こえる。私って、弟がいうように暗い……かも。いくら日記に愚痴ったところでどうにかなるってわけでもないのにね。
 この頃だらけてるから勉強しなきゃ。


一九九七年 七月二十五日


 ここはどこ? 学校? 予備校? 私勉強してる。隣には……O君???あ 、下敷きに字を書いてきてた。「ベルを買った。番号は×××……」でもO君入れたって電話してきてくれないじゃん。バイト中は忙しいだろうしさ。でもどうして一緒に勉強してるんだろう。雰囲気は変わってはいないけど、こんな風に話す人だった?私は不安。隣にいて不安。「どうして?なんか変。嘘つかなくていいんだよ?電話迷惑だって言っても」O君は私の言葉を目でにらんで遮った。「こんなところで話すことじゃない」確かに、周りで勉強している人がいる。私はその通りだと思ってやめた。下敷きに書く。「何時まで勉強するの?」「11時」思わず笑ってしまった。あと15分しかないじゃん。そして私たちは11時過ぎると教室を出て、廊下でマックで買ったハンバーガーを食べた。普通に話して る。あ、他の女の子が話しかけてきた。笑って答えているO君。きっと予備校やバイト先でもこんな風に女の子たちと話してるんだろうな。嫌な気持ちが広がった。でも今日は優しいからいっか。夢みたいだな。夢? 嫌な予感。なんだかぼやけてきた。うー、いやだいやだ!
「花香、いつまで寝てるの?!」 
 やっぱり……。一気に脱力。そーだよね。本当のO君はあんな風に優しく話してくれないもん。でも……。もう少し眠っておきたかったなあ。夢の中だけでいいから一緒にいたかったなあ。……現実だったらよかったのに。そう思うと切なくなった。

 予備校が始まって毎日忙しくて、少しは気が紛れてると思ってたけど、やっぱ心の奥底にいつもいるんだなということ がこの夢で判明してしまった。やっぱり心の中では諦めたくないとか電話したいとか思ってんだろうな。バイクの音が気になるし……。



一九九七年 七月二十八日


 もうすぐで映画から二週間。O君電話がないことに気づいてくれるだろうか。こんなにも私は考えてしまうのに。虚しいな。勉強に打ち込まなきゃ。



一九九七年 七月三十日


 予備校に行くとき、O君に似た人をみかけた。あのバイクで髪も同じぐらいで、背が高くて脚が長い。予備校に行くとき、追い抜かされてとても驚いた。その後は午前中いっぱいO君のことを考えてしまった。私って悲しいやつ……。



一九九七年 八月三日


R子さんちに泊まりに行ったの~!まずカラオケいって、R子さんの家にいって、料亭のような夕食とって、いろいろ話してずっとナポレオンしてた。んで、お風呂入った後はお酒をちょっと飲んだ。いろんな果実酒をちょびっとずつ交換した。酔ったかどうかは分からないけど、意識ははっきりしていた。んで、3時頃寝た。翌日は7時半ごろ起きて、また寝て、8時半に起きて、S子が起きるのを待って、10時頃ご飯を食べた。それからまたずっとナポレオン。私はしゃべるとぼろがでるので、口を閉じなきゃいけなくて大変だった。途中でから揚げやおにぎりを食べつつ、17時頃電車で帰った。天国のような二日間で し た。しかし、勉強が……! 今日はしっかりしなきゃね。


一九九七年 八月六日


あの人と同じバイクが予備校の駐輪場にあった。色も銀でまったく同じ。ここにも乗ってる人いるんだなと思った。しばらく忙しくて忘れていたのに。同じバイク見ただけでしばらく動けなかった。まだ、だめ、かな……。今日で3週間目。O君私のこと覚えてるかな。電話ないの気づいているかな。元気かな……。


一九九七年 八月七日


バイクを見たせいかあの人の夢を見た。あの人が謝っている夢。「どうして謝るの?」というと「理由は分からない」ブチっ!私は切れて無視していた。
しかし……。や っぱ謝って欲しいという願望があるのかなあ。まだまだ……。



一九九七年 八月十六日


 祖父のうちではいっぱい働いて、従兄と電話したりした。大学院に残るためにめちゃめちゃ頑張ってるみたい。私も頑張るぞ~!
 帰りに祖母の家にもよって、もらった野菜のおすそ分けをしてきた。それが10日。
 最近もよくあの人の夢を見る。髪が短いときのあの人が出てくる。普通の友達のように話している。私の願望がもろに反映されているなあ。もう四週間以上たっちゃった。まだまだ好きでたまらない。声聞きたい。私、やっぱ我慢して電話しとけばよかったのかな。でももう後には戻れないのだ。予備校がある日はだいぶん気が紛れるんだけれど。
 んで、昨日は盆最後ということで、亡くなった祖父のお参りをして きた 。元気 だった祖父を思い出して、少し切なくなった。祖母は会うごとに弱って行っているのがわかる。おじいちゃん、おばあちゃんを連れていったりしないでね。空から私たちを見守っていてね。
 そして今日、文化祭以来にK子に会った! K子痩せて服も大人っぽくなってて、きれいになってた!! すごーい♡3時30分の「もののけ姫」を見るつもりだったけど、満席で結局6時15分。それまでブラブラウィンドーショッピング。K子はいろいろ知ってて、見て回る。私はあんまり分からんと思いながら眺めた。そうそう、口紅買ったの。今度はベージュ系のあんまり濃くないやつ。似合うといいな。で、夕食を食べて、映画を見た。
 すごく絵がきれい!! 風景も人も! 影とかもうまいし、動物 や人間の歩き方とか動作とか。曲も久石さんのすごく良かった。声も合ってたし。内容も濃かった。現代と通じるものがあって、考えさせられるようなものだった。今は人間は好き勝手やってるけれど、やっぱり自分たちのためにも自然と共存していかなきゃだめなんだと思った。
 そして帰り。私は初めてナンパなるものをされた。8時半過ぎてたので、K子も私も家に電話をしてて、私の方が先に終わったからK子を外で待ってると、「ねえ」
 私ははじめ違う人だろうと思って無視をしてた。でもしつこい。私? 振り向くと「一緒に飲みに行こうよ」まだ若い社員さんって感じの二人がいた。お前ら私に声かけるほど女に不自由してんのか……(苦笑 「いえ、いいです」「なんでー? いいじ ゃん。これからどこかいくの?」「帰るんです」「なんでー、勿体ないよ。いーじゃん、飲みに行こうよ」私はこうなったらと思い、「私、浪人生なんです」すると、少しびっくりして、「じゃー、勉強しなきゃいけないのー?」「はい」きっぱり。「いーじゃん、ちょっとぐらい息抜きしようよー」まだ言うか!!K子まだなの?!そこでK子が出てきた。「何してるん? 行くよ」やった! と私は思い、「ごめんなさい」といってK子に続いた。でも私のバス停はさっきの二人組の方。私は一人で行くのが怖くなった。K子も「天音は箱入り娘やから心配」って言ってくれて、K子のお父さんに車で送ってもらった。
怖かった。もうやだ、あんなの。


一九九七年 八月二十二日


 ドラマや漫画や小説は、いろいろあっても最後にはうまくいくからいいよなあ。今日のテストは最悪だったし、なんかいいことないかなあ。O君の他にかっこいい人いないかな。一緒に受験頑張れるような、さ。友達がいるから十分って? そうだけど、やっぱりドキドキって大切じゃん? ハリがでるよね。なーんてね。



一九九七年 八月二十三日




 「 未来」は背中からやってくる。「時間」は自分を通り過ぎて前方へ消えていく。だから「過去」は見えるけれど「未来」は見えない。「うてな」に上ると全体が見渡せるのだが、「過去」は一本道なのに「未来」は無数に広がっている。その無数の道 を背中で受けて、一本にして紡いでいくのが人間。だから「未来」はその紡ぎ方による。―漫画『未来のうてな』より―
 こ の考えって凄いと思った。なんだか納得と言う感じ。
 話は変わって、数日前に甲子園が終わった。去年なんか、ビデオにとって見たもの。今年は予備校ばっかりで少ししか見られなかったけれど、応援していた「平安」が決勝まで残って、「智弁和歌山」と決勝で争った。質問待ちのときに、少しだけ講師室で見られた。その夜は熱闘甲子園で決勝全体を見た。やっぱり甲子園はいいね。なんか、私とかが一生かけてもできないような顔を彼らはしていると思う。ボールだけを追う必死な瞳。夢中になれることがあるっていいな。

      甲子園球児に送る


   目がいいね
   投手のミットを見る目が
   打者のボールを見る目が
   高く上がったボールを追う目が
   すごくいいね
   私が一生かかってもできない表情を
   彼らは この夏の数日間だけ浮かべる
   あどけなさの残る顔に宿った
   強い意志が
   彼らを一回りも二回りも大きく見せる
   試合後に自然と溢れ出す
   喜びの あるいは 悔しさの涙は
   本当に一生懸命やったという
   「勲章」だね

   頑張ったね
   君たちが 今年も一番輝いてたよ




 次は私が野球部の男子の幼馴染だったらという仮定で。



   幼馴染の真ちゃん は
   小さいころから野球が大好きで
   中学生のときにはすでに 
   甲子園を夢見ていました
   去年の夏
   最後の最後で負けて   
   甲子園に行けなかった真ちゃんは
   高校最後の夏
   憧れだった甲子園のマウンドに立っています
   野球のことになると
   目を輝かせて
   まるで子供のようだった真ちゃん
   今は私の知らない顔で
   ボールを投げています
   この夏
   真ちゃんは
   私の憧れの人になりました



一九九七年 八月二十六日



 幸せすぎる夢を見た。

 塾の帰り、同じバイクの人を見かけてドキリとすると、手を振ってきた。あの人だった。
 もう暗かったので別れた。「夜電話してほしい」と言われた。
 しかし、父がいたので電話ができなかった。父を不機嫌にさせたくないからだ。私はまた切れたなと思った。でも笑ってくれてたからいい。そう思ってあきらめることにした。が、数日後店であの人を見かけた。少し怖そうな人と一緒だ。どうしようか迷った。でも……やっぱり話したい。私は後をつけて、あの人が一人になったところを見計らって声をかけた。電話できなかったわけを話すと、仕方ないねということになった。私は再び電話をかけるようになった。一緒に勉強したりするのも多くなった。理想の関係。気軽 に話せて一緒にいるのが楽しい。背の差の大きい私の頭はちょうどいい位置にあるようで、あの人はよくくしゃくしゃするように撫でた。私はそうされるのが好きだった。あの人が思いやってくれてるのがわかって、温かい気持ちになるから。とても幸せ。毎日幸せ。

 目が覚めた時は、なんとなく「やっぱりね」という感じがした。でもそれ以上に悲しかった。いつになったら諦められるのだろう。どうしてこんなに好きになったのかなあ。



一九九七年 九月六日


 互助会に入っているので、タダで衣装を着て写真を撮れたの。一つは黒の下がレースの段々になってるドレス。とってもかわいいの。もう一つは長ーいウエデ ィングドレス。イヤリングとか首飾りもして、ちょっと濃い目の化粧して、気分はまるでお姫様! もう少しかわいい顔だったらよかったのにな。
 着物もきてみた。すっごく楽しかった。早く写真できないかなあ。




一九九七年 九月六日




 ダイアナ妃の葬儀が今日ありました。本当にたくさんの人から慕われていたのがわかりま す。多くの人の愛を得ながら、夫のチャールズに愛されなかった悲しい人。それでも、常に弱者を思い、分け隔てなく様々な人に接してきた優しい人。本当に悲しいことだ。残された王子たちがまた気の毒でならない。でも、今は、生きていたときに騒がれすぎて心を痛めていた分、安らかに眠ってください。また、今日、マザーテレサさんも亡くなりました。素晴らしい人が続けて二人も・・・。悪いことが続いています。
 彼女たちの思いを絶やさないよう、できるだけ社会に貢献していかなくては。



一九九七年 九月九日


 とても久しぶりにあの人の夢を見た。
 なんか電話があって、家にくる夢。しつこく電話をやめた理由をきかれた。んで、いろいろ話 して打ち解けて、「映画の前いたくね」ってことで別れた。
 変な夢。でも私の願望そのものだね。夢から覚めても、そこまで何も感じなかったことからするとだんだん気持ちも落ち着いてきているのだろうけど。



一九九七年 九月十三日



 マザーテレサさんの葬儀があった。その日の夜、彼女が生きていたときのドキュメントが放送されたので、見た。神の意思のままに人々に尽くしてきた 彼女。貧しい人、一人一人を主と思って接し、貧しさを理解するために貧しい生活ををし、公的な援助を受けず、自分で足を運んで、人々の力になった。本当に一生を、神のため、人々のためにささげた人だった。私にはとてもできそうにない。私にできることは、今、私の置かれている状況を有り難く受け止め、それを最大限に活用することだ。テレサさん安らかに・・・。




一九九七年 九月十五日



 従兄が大学院に受かった! 他の大学から通るって難しいだろうに……すごいー! 頑張ったんだろうなあ。私もそろそろ頑張らなきゃね。現役に追いつかれないように。



一九九七年 九月十九日


 今日はとってもいい夢から始まった。設定に無理があるけど、大好きな河村隆一様と一緒のクラスで、夢の中で私はりゅーちゃんに片思いしてて、一緒に黒板消しをする機会があってね、初めてお話するのよ。夢の中でもりゅーちゃんはもてもてでさ、やっぱ余裕があるのね。私の気持ちに気づいてわざと優しく接してくれるから、その後は大勢の一人だと分かってても嬉しくて、夢の中でぽーっとして、ほほが熱くてドキドキして幸せだった。なんかああいう幸せな片思いの気持ちって久々で、夢から覚めてもなんかふわふわしていた。
 それと、今日は髪を切ってきた。すごくイメチェンしたって感じ。でもね、私、顔丸いし、ちょっと合ってないかも。なんとなく老けて見えるし。切る前の横で高く二つ結びしていた時の方が似合っていたような……。幼いけど……。
 今日、ピアノを弾いているときに、煩いバイクの音がして家の前でスピード落として少し過ぎたところで引き返して止まってたから、O君だったりして……とか馬鹿なこと思ってドキドキしちゃった。O君が家に来るわけないのに。でも未だに「電話があったらいいな」とか思っている私でした。


 一九九七年 九月二十八日



 風邪をひいているせいか、頭がぼーっとし、夢の中でも花が咲いてます。O君病ってやつですか?
 私の予備校にバイクで現れるO君。ここですでに無理があるけど。私がそのバイクをくいいるように見つめて思わずハンドルを握ってるのを見られてしまう。それで謝るとすんなり許してくれて、「最近天音さんのことが気になる」とか言われちゃうの♡夢ならでは。でも夢でも嬉しい♡そんなこと言われたいよなあ。
 今日は日曜日。数学の先生にたくさん質問してきたよ。
 もうすぐ九月も終わるなあ。



一九九七年 十月十三日



 N子が手紙にいろいろなことを書いてくるのはよ くある ことだ。彼女の弟がH校を受けるのも偶然で。N子がH校の合格体験記を読んだのも偶然だろう。そして、F君がそれに書いていたのも偶然。でも。
 N子の葉書にその名前を見たとき懐かしかった。中一から中二まで好 きだった人だ。中学の三年間年賀状を出した。三年のときは志望校も明記して。「S校受けます」と。塾で一緒だったF君の友人に、ゴタゴタがあって、F君が志望校を下げたことを聞いたとき、年賀状を送ったことを後悔した。嫌味になってしまったと。でも、それは、自分がF君より高い志望校を受けることからくる優越感からの同情ではなかったのか。そして。
 N子の葉書に書かれてあった。F君は本当に頑張ったのだろう。高校受験で公立を落ち、でも、その悔しさをばねに大学受験を頑張ったんだろう。S校に受かった私が落ちたK大に、F君はストレートで受かったのだから。私は自分が驕っていたことに凄く恥ずかしくなった。凄いなと思う反面悔しくも思った。そして、情けなくなった。私って 馬鹿じゃない?高校生のとき何やってたんだろう。私、頑張らなきゃ。取り残されたくない。O君だってきっと頑張っているはずだし、T先生だって今度は私が受かると信じてる。私、まだまだ足りない。このままでは受からないだろう。気合入れて、これ以上ってのがないぐらい頑張らなきゃ。



一九九七年 十月十四日



 昨日、久々にK子に電話した。F君のことを話した。K子ははっきり、「それは努力の伴わないプライドやろう」と言った。その通りだと思った。「でも、それは誰もが持っているもの」とも言った。そうかもしれない。勉強の愚痴もよく聞いてくれて、勉強の仕方の相談にも丁寧にのってくれた。K子は大学で今、人体解剖をしているそうで、凄く 気分が滅入っているときなのに。私は私のことしか見えていなくて、恥ずかしく思った。本当にありがとう。私頑張るからね!
 すると、今日、K子から電話があった。というのも、私が昨日三時ごろに、夜電話するって留守電を入れてて、十時半ごろ電話をしたらまだいなかったから「遅いのでまた折りをみて」って留守電入れてたんだけれど、二回目のをK子は今日入れたと思ったみたい。「どーしたん?」って心配して電話して来てくれた。誤解を解いて、「わざわざありがとう」と言うと「だって、気になるやん」と言ってくれたので「K子ってそういうところ、まめでやさしいと思う」と言うと、照れていた。本当にK子が友人で有り難い。よく理解してくれるし、この私にずっと付き合ってくれるなん て・・・。なんていい人なんだろう!これからもずっと友人でいて欲しいな。



一九九七年 十一月二日


 わーい!全統模試642点! 得意科目は国語140、地学66とサイテーだけど、苦手科目は数学177、英語172地理87と今までのなかで一番よかった!よーしこれからもがんばっちゃる~!!
 最近寒いから空がきれい。特に太陽の沈んだ直後。すべてが青に染まるとき。光がすごくきれい。はっきりしているのに、どこか淡い。そして影が暗い。心がドキドキして胸が苦しくなる。地球はきれいだなって最近よく思う。風とか緑とか空とか見てると、残さなきゃって。

               青の時間

 
              こんな に暗いときがあるでしょうか
              こんなに信号の光
                   科学の光がきれいなときがあるでしょうか
              すべては夢のようで
              それでいていつもよりも鮮やかな時間
              深い藍色の空は暗いからこそ淡く輝き
              星は不思議な光で自分を主張する
              黒い雲は重く浮かび上がり
              白い雲は紅く光る
              太陽は沈んだというのに
              地平線に這う炎
               私を包む空間は
              無限に広がり
              美しい陰影で私を誘う
              光と影
              自然と人工
              生と死が
              程よく調和する
              危うい青の時間






    こんなにまぶしい地球を
    もっとも汚している我々が
    主権を握っているなんて
    世界は間違っている。



一九九七年 十二月六日


 今日はK子から電話があった。
 声ですぐわかったらびっくりしてた。今、家に帰ってきてて、どうしてるかなあと思って電話してくれたらしい。すっごく嬉しいなっ♡K子はちょっと疲れてた。原因は分からないけど、なんとなく、だそうだ。うーん、心配。頑張れよ~! って、私もだ。というより私こそ頑張らなきゃだ。来年はK子のとこに遊びに行きたいしね! とにかく電話ありがとう!!



一九九七年 十二月十三日



 センター、F女大になった。めちゃ遠いやんけ。近くのK大だとばかり思ってたのに、なんやそれって感じ。ふうー。
 N子に久々に電話した。頑張っている様子。まあ、私もここ数日は(それだけか)頑張ってる。5、6 時間勉強してるもん。でもそれは予備校がないから。やっぱ予備校がない日は10時間ぐらいしなきゃいけないんだろうなあ。頑張らなきゃ。そうそう、すごくつい最近にO君を見たらしい。雨の日にバスに乗ってきたって。居眠りして寝ぼけた様子だったらしい。しかーし、相変わらず髪長いみたいだし、指輪とかはめてたらしいし、なんか遊んで勉強してなさそうだったって。予備校にも来てないらしい。なんか……。どうしちゃったんだろう。人間ってこうも簡単に変われるもんなんだろうか。それとももともとい~加減な人だったの? 予備校に行ってなくても家で勉強してるならいい。そう信じたい。だって、3月の時点では「余裕で京大うかるぐらいになりたい」って言ってたのに。もう諦めたの? 悔し くないの? ちゃんと将来考えてるの? 満足しちゃっていいの、それで。気合が入っていれば風邪もすぐ治るし、眠くもならないって言ってたのは誰? はっきりいって、O君、今全然気合入ってないんと違う? 電話して活いれてやりたいけど、それもできないし、私はO君にとってどうでもいい人だし、こんなこという資格はないから言えないけど、しっかりしてほしい! こんな日記でしか書けないけど、伝わってほしい。O君には頑張ってほしい。後悔なんてしてほしくない。私もまだまだ足りなくて人に世話焼いている場合じゃないけど、私は頑張ってきっと受かって見せるんだから! ほんっとに、気合入れろよ! 馬鹿野郎! うーん、あんますっきりしないな……。勉強しよ。




一九九七年 十二月十五日


 やっぱり気になってしまう。勉強中は勉強に集中してるんだけど、その合間にふっとO君のこと考えちゃう。なんか何でもいいから力になりたいと思っているのに、何もできない歯がゆさというか、悔しさというか……。すごくむしゃくしゃして13日にK子に電話した。やっぱ、K子はよく考えてくれて……。最近K子にも好きな人がいるからよくわかる様子。うん。仕方ないよね。気になっても。好きなんだから。でもK子はそれで私の気持ちが乱れてセンターが悪くなるのを気にしていた。あんまり深入りするなって。もしかして勉強してるかもしれないし、そーだったら天音の心配は無駄になっちゃうって。うん。そうだよね。でも二人で考えて、年 賀状にそれとなく「勉強しましょう」ということを匂わせたのを書くことにした。私は名前と住所は書きたくないけど、「名前がないと不気味だよ」と言われたので、苗字だけ書くことにした。やっぱりK子と話すと落ち着くし、素直になれる。K子もいろいろあるだろうに、私の愚痴につきあってくれてありがとう!
 そして今日、私は最低限書いとかなきゃって人に年賀状を書いて、そのときにO君にも書いた。


        あけましておめでとうございます。

        元気ですか?
        センターが近いね。
        お勉強してますか?
        お互い悔いの残らないよう
         頑張りましょう。



とだけ。小さく「天音」とだけ書いて。
うーん。たぶんおばさんは「あら~天音さんじゃない」って感じで見るかも。本人はどうだろう。「あいつまだ俺のことを? うっとーしい」って思っちゃうかな? 「そーだなー勉強しなきゃな」って思ってくれたら嬉しいな。「懐かしいな。元気にしてるみたいだな」なんて思ってくれたらなお嬉しい!ま、それはともかく、あと少しだから一緒に頑張ろうよ!という気持ち、伝わってくれるといい。あれこれ考えてももう出しちゃったことだから仕方ないしね。さー私も頑張らなきゃ。明日は高校に行かなきゃいけないしね。

  自分で前髪を切ったらすごく変になった(涙< /div>



一九九七年 十二月二十三日


 今日は久々にO君の夢から始まった。でもまず設定に無理あり。うちにいろんな人が下宿してて、その中の一人だという……。なんじゃそりゃあって感じ。しかもいまだに私の夢の中では髪がスポーツ刈り。どーしても長髪を拒否してるらしい。しかし、まだまだ好きなんだろうな。目が合ったときは電流が走ったみたいにどきってして……。
目が覚めるともう、残念すぎて、もう少し見たいと思って二度寝したもん。しかーし、次は数学を解いている夢だった。ガッデム!
 そうそう、16日に高校に行ってきました! C先生に地学二時間も質問した。やっぱりわかりやすーい! 先生も嬉しそう だった。今の生徒は半寝状態で授業していてもつまらないんだって。可愛そう。んで、三年の時の担任にも話してきた。S先生には国語はなかなか調子がいいってことを言ってきて、U先生には地理が上がったって自慢してきて(ほかの人は下がってるらしい)おーし、頑張るぞーっ。嫌われてたと思ってたE先生もS先生と話しているときに加わってきて、励ましてくれたし、質問もした。S先生はあがらない方法を教えてくれた。右の鼻から息を吸って、左から出す。「そんなのできません」って言ったら、できないからいいらしい。それに集中して雑念が消えるんだって。面白い人だな。
 昨日は従兄から激励の電話があった。彼も卒論で大変なのに、ありがとう! 頑張るぞ!!
 昨日と今日は弟と 進研ゼミの模試をしたの。英数を時間計って。なかなか難しい!とくに数学ぼろぼろ。頑張んなきゃ! 年末年始もするつもり。だらけないようにね。
 でも今日は本当、頑張った! よし、明日も予備校だし頑張るぞ~!

  そうそう、センターはN子と一緒に行くんだ。
  明日はイブなのに、Y先生の顔見なきゃいけないの嫌だ。しかも四日連続授業。最悪。


 一九九七年 十二月三十日


 なんとも寂しい正月を迎えようとしている。両親は忙しい祖父の家へ手伝いに行った。弟とは喧嘩中だし。明日の紅白も見られそうにないし、おせちもないし、わびしいのう。
 最近は段々と不安になってきまして、困ってます。現役の時はあまりに悪すぎたので、かえって「どーにでもなれっ」って今頃は思ってたけど。うーむ不安になるのは当たり前と考えて、悩むより勉強だね。

 今年は年賀状来るんかいな?



一九九八年 一月二十八日


 今日は三者面談がありました。随分書いていなかったけれど、(忙しくて)もうセンターも終わりまして。中学の塾の友達に会えたし、高校の友達にも会えたし、一番最初の英語は長文読むまで緊張してたけど、あとは結構リラックスしてた。数学が難しくてめちゃめちゃ悪かったけれど、ほかは頑張りました。現役のときより数段いいです。全体平均は40点くらい下がるという難しい問題だったんだけどね。

ちなみに、国171 もう少し欲しかった
      英 173 まあまあ
      数 126 ケアレスあり。すごく不満。
      地理 94 平均が78だったの で、うーむという感じ。
      地学 91 満足!

地理と日本史が20点以上開いちゃって得点調整があった。うーむ。
 判定は前期B 後期 ベネッセC他B
 でもどちらもK大受けます。絶対前期で通ってやるーっ! じいちゃん先生も君は数学センスあるっていってくれたし、英語の先生もこれだけ書けるなら十分っ言ってくれたし(今はほめることしかしない先生たち……)頑張るぞーっ!
 そうそう、今日K子と高校担任から激励の手紙きてた! 超嬉しい!
 先生、浪人生たちに一枚一枚手書きなんて……。うー、泣かせるぜ! 本当にありがとう! 頑張るからね!!



一九九七年 二月七日


 昨日はS大児教があった。こんなはずでは……。国語は漢字のくだらないミスするし、数学40点ぐらいしか取れんかったし、英語も難しくて、かなりやられてます。うー、かなりヤバい。みんなとれてなくて、平均点が下がってることを祈るしかない。ほんっと、ヤバい。今日もあんまりはかどってないし、明日超勉強して、明後日の国際文化は必ずいい点とらなきゃ。そういえば私の隣の人、テストの始まる数分前に来てた。度胸あるやつだなと思った。全然動じてないし。結構いい感じの人だったんだよね(おいおい)。背が高くて色白で短髪。うわー、私の好みにピッタリって感じ?それがまたいい子でさ、テストの問題とか渡すとき、声は出さんけど、「はいっ」っていう感じが伝 わってくるんだよね~。丁寧で。私真ん中だったから、トイレ行くときとかどいてもらうんだけど、「すいません」って言ったら、「あ、はい。どーぞっ」って。うーん、何とも礼儀正しい。戻ってきた時も言う前に気が付いて、笑ってどいてくれるんだなあ。なんかあまりにも丁寧すぎて「まさか、オネエじゃないよな」なんて思ったりした。でもいい人だな。また会えたらいいな、なーんて。
 そんな場合じゃないってーの!!!!
 二年連続S大落ちはさすがに嫌だし恥なので、I will do the best in any way!!

 最近またO君の夢見る。受験後一度電話してもいいかなあ。

      


一九九八年 二月十四日


 冬季オリンピック前半が終わった 。小さな清水選手。自分に勝って、堂々の金メダル。おめでとうございます。岡崎選手も銅メダル。凄いよ!ジャンプで、船木選手、銀なのに悔しそう。それって凄い。悔しい思いをした選手、いっぱいいた。でもみんな頑張っていたから、それが何よりの財産だと思う。荻原選手。伸び悩んでいた。ジャンプでは双子の弟くんが三位だったのに、九位。風が味方してくれなかったから。でも、今日のクロスカントリー。四位。メダルじゃないけれど、素晴らしかったです。弟くんと並んだときもあった。弟くんとしても、 「いつも兄ばかりもてはやされて・・・。今回は勝ちたい」と思っていたはずだ。でも兄は兄としてのプライドがあったに違いない。何年もキングオブスキーの名を欲しいままにしてきたプライドがあったに違いない。四位、ほんとに凄かったです。私も頑張ろうという気になりました。フィギア。十六歳、十八歳の日本人男子。失敗もした。でもとても成長していると思う。私より年下なのにオリンピックで競技すること自体凄い。一位のクーリック選手。美しいの一言に限る。指の先まで!ジャンプも柔らかく、美しい。顔も美しい。全てパーフェクト!文句なし。二位のストイコ選手。力強さと、スピードと正確なジャンプ。終わるまで足の痛さを感じさせなかった精神力。感動しました。三位のキャンデロロ 。一番楽しませてくれました。ダルタニャンになりきってた!剣の舞、格闘、本当にしているみたいだった。みんな凄かった。四位だったアメリカ人も、失敗が響いて四位だったけれど、滑らかさは一番だったよ!若い十七歳のヤグディンもあの年で五位なんて凄いよ!私も頑張らなきゃー!(オリンピック見てる余裕あるの?)




今日はココまで。

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 なんだか迷走している浪人生の天音ですが、天音なりに頑張っていたのですよ。
 なんだかいろんなことの起きる一年だった気がします。
 いまとなってはいい思い出???

 
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 それではまた!               天音花香

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