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天音花香の小説をUPするブログです。個人サイトの小説はこちらに移しました。現在二時創作と短編を中心に書いています。
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天音花香
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性別:
女性
職業:
主婦
趣味:
いろいろ・・・
自己紹介:
小学生のときに、テレビの影響で、小説を書き始めました。高校の時に文芸部、新聞部で文芸活動をしました(主に、詩ですが)。一応文学部でです。ですが、大学時代、働いていた時期は小説を書く暇がなく、主婦になってから活動を再開。

好きな小説家は、小野 不由美先生、恩田陸先生、加納朋子先生、乙一先生、浅田次郎先生、雪乃 紗衣先生、冴木忍先生、深沢美潮先生、前田珠子先生、市川拓司先生他。
もう一つのブログでは香水についてレビューをしております。
http://yaplog.jp/inka_rose/
こんな私ですが、宜しくお願いします。





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こんにちは、天音です。

暑いですね。もうなんだか脳みそまで溶けそうな感じです。
皆様、熱中症には気をつけてくださいね。


今回は「失恋」をお送りいたします。
私自身中学生のとき、既婚者の塾の先生が好きだったので年上好みだと思います。主人も二歳年上ですしね。
不倫はしたことないですけれど……。
なんだか私の小説ってちゃんと恋が発展しないなあ。
少し長めのを書いたら違うのかもしれないけれど、今はそんなパワーがなかったりします。



         

ココから小説


         失恋




 今日は久しぶりに残業をしている。仕事が押しているわけではない。家に帰りたくないのだ。
「珍しいですね。五島さんが残業されるなんて」
「そう? 花田君もお疲れさま。仕事終わらないの?」
「……ええ。まあ」
 私は今年三十になった。結婚の予定はないし、今は考えられない。花田は確か二十六歳だったか。まだ仕事に熱意を持っている真面目なタイプの後輩だ。
「課長と何かあったんですか?」
「!」
 花田の突然の言葉に私はドキリとした。


 私が結婚を考えられないのは、好きな人に家族がいるからだ。
 昔から年上の男性に憧れた。そして、いつしか所帯をもつ男性の落ち着いた雰囲気に魅力を感じるようになった。でも一線はこえないできた。
 武田課長は三十九歳。私とは十近くも年が離れている。娘さんが二人いる。
 最初はいいな、と思っただけだった。どちらかというと静かなタイプで、でも笑顔が多い、部下からも優しい上司と慕われる武田課長。
 一度昼食を二人で食べたときがあった。そのときに武田課長は煙草を吸う人なんだと初めて知った。
「ごめんね。吸っていいかな?」 
 食後に困ったような笑顔で言われて、
「どうぞ」
 と答えた。
 少し横を向いて火をつけ、目を細めて煙草を吸う武田課長の、指や吐き出される煙に魅入ってしまった。
「禁煙中なんだけどね」
 自分の前で煙草を吸ったということがなんだか心を許されているような気がして嬉しかった。その日の私はその後とにかく武田課長の 行動を目で追っていた。静かな瞳で見られると、心臓が高鳴った。それでも憧れを超えないだろうと思っていた。
 だが、夜に武田課長の夢を見るようになって、私はすでに武田課長に恋していることに気が付いた。その頃には事務所にいるときは常に武田課長を全身で感じとろうとしていた。そして、よく見つめていたのだろう。武田課長は気付いたようだった。
 二人で昼食をときどき食べるようになった。武田課長は毎回煙草を吸っていた。
「夕食、一緒に食べようか?」
 廊下ですれ違うときに笑顔でさらりと言われ、私はどきどきした。
 それ以来、二人で夕食を食べる日が増えた。夕食だけ。夕食だけと自分に言い聞かせた。それが、夕食後ときどき二人でバーにいくようになった。
 高揚感と罪悪感の狭間でたゆたう。夢を見ているような奇妙な感覚。でもそれが心地よくそして苦しかった。
 課長と私は言葉を多く交わすような仲ではなかった。ただ、一緒にいるだけでしっくりいくような、それでいてドキドキする……。
 この人には家族がいる。そう毎日心に言い聞かせていた。だからお酒を飲むだけ。もう
 これ以上は望んではいけない。



「そんな悲しい顔はしないで」
 ある日武田課長に言われて私は驚いた。
「君は僕といるとき、不意に悲しそうな顔をする」
 それは……。
「君から見たら僕はおじさんじゃないの?」
「違います」
 課長は困った顔で笑った。
「僕は家族を大切に思っている」
「そうだと思います」
「でもね、君のそういう目を 愛おしいと思うときがあるんだ。だから言い出せないでいた」
 不意に抱きしめられて私の心臓は跳ねた。
「いつになったら諦めてくれる? 僕は君に想われるような魅力はない」
 苦しくなった。涙が出た。
「諦めるなんて、できません」
「そう言われると僕も辛い。君には幸せになってほしい。でも僕では幸せにはできない」
 そう言っているのに、課長の腕には力がこもった。
「私は課長が好きなんです。お願いです、想うことだけは許してください」
「それじゃあ、君が哀れだ」
「哀れと思うなら、今晩一緒に居てください!」
 武田課長は私を腕から離して、私の目を見つめた。その目には葛藤があった。
「一度だけでいい。私と一緒にいてください」
 課長が頭を振る。
「それは、できない」
「お願い、お願いします!」
 泣きながら言う自分をみっともないと思った 。でも、それでもこの人が欲しいと思ってしまった。
 課長は天を仰いで目を瞑った。
「この感情をなんというのか。確かに僕は妻を愛しているし、娘を愛しているのに……」
 苦悩に満ちた声だった。
「近づけば離れていくと思った。君の一時の想いだと」
「だから一緒にご飯にいったんですか!? バーに誘ったんですか!? そんなのあんまりです!」
「すまない……。すまない……。君にこんな想いをさせることになるなんて」
 課長の目からも涙が一筋こぼれた。私は課長に抱きついた。
「謝らないで下さい! 私が、悪いんです。課長に家族がいると知っていて好きになってしまったのですから!」
 課長は私を抱きしめ返した。そして私の唇をふさいだ。
 

 カーテンから射す光に目を覚ました。横では課長が眠っている。
 優しい優しい愛撫を全身が覚えている。幸せだった。
 自分から望んだこと。それでも。悲しい。
 課長の寝顔が愛しくて、頬に口づけた。
「ん……。ああ……。おはよう」
「おはようございます」
「……」
 課長はゆっくりと起きた。そして、私をじっと見た。
「これでよかったの?」
「……はい」
「僕は君を哀れんで寝たわけではない」
「……、は、はい」
 課長の顔が滲む。
「この気持ちをどういうかはわからない。でも、愛の一つだと思っているよ」
 課長の指が私の髪を優しく梳いた。
「ありがとうございます」
「でも、これ以上は……」
「わかっています」
「君といると君を好きになっていく。でも、僕は家族に幸せなままでいて欲しい。君への気持ちがあるからこそこれ以上一緒にいられない」
「はい 」
「君も幸せになってほしい。心から思うよ。でも、やっぱり僕とではない。分かるね?」
「……っ」
 言葉がつまった。
「っそれでもっ、それでもしばらくは課長を想っていてもいいですか? もう少しだけ時間を下さい。もう何も望まないから!」
 課長は私を抱きしめた。
「すまない。本当にすまない。でも、もう今後はただの課長と部下だ」
「っ……っ」
 私は嗚咽を堪えきれずに課長の胸で泣いた。



 それが先週のことだ。
 課長はあくまでも優しく私に接してくれている。一部下として。
 夕飯も一度だけ食べた。けれどその後飲みにいくことはなかったし、以前あった空気はもうそこにはなかった。部下を気遣う心しか感じ取れなかった。

 
「なんでそう思うの?」
 突然きいてきた花田に私は動揺を隠しながらそう答えた。
「なんでだと思います?」
「さあ?」
 私はあくまでしらをきり通した。
「ばればれですよ?」
 心臓をぎゅっとつかまれたような気がした。
「は、?」
 花田が席をたった。そして私の席にやってくる。
「……何を知っているの?」
「五島さんと課長のことです」
「課長と? 何を言ってるの?」
 息が苦しい。私と課長の事 は事務所中に知れ渡っていたのだろうか。そんなことになっていたら……!
「五島さん、今週元気ないですよね。今日だって目が腫れてますよ」
「……別に。体調が悪いだけよ」
 花田が私の机を叩いた。
「僕は! 上手く行っているならそれでいいと思っていました。そういう幸せがあるなら、それも一つの道なんだと」
「何言ってるの?」
「五島さんが課長の事を好きだって知ってます!」
「な?! なんで!?」
 思わず声が出てしまった。
「……皆にばれてるの? 私の気持ち……」
 不安になって花田にきいてしまう。
「いや、たぶん皆は気付いてないです」
「そう……。よかった……」
 少し安堵して私は息をついた。そして我に返る。
「じゃあ、なんで花田君 は知ってるわけ!? どこまで知ってるの!?」
 私の言葉に花田は目を吊り上げた。
「なんでわからないんですか!?」
「???」
 花田の言葉は全く理解ができなかった。この状況で何をどう分かれというのだろう。
「僕が五島さんを好きだからです!」
 花田が怒鳴るように言った。その言葉は私の頭をすり抜けるように吹いて行った。
「……」
「意味分かってます?」
「……」
 花田は一度ため息をついた。
「僕は五島さんが好きなんです」
 そしてそう言った。
「花田君が?」
 私は半分理解したようなしないような微妙な感じだった。
「そうです。だから、五島さんが課長を好きなのが分かったんです」
「そうなの……」
 私は他人事のように呟く。
「ああ、もう!」
 花田が強引に私を抱きしめた。若い力には容赦がなく、また微かなタバコの香りもない。課長のような包容力を感じられない。そう一瞬で思って、課長の身体を思い出して、私の目には涙が浮かんだ。
「五島さん?」
花田が抱きしめていた力をといて、私の顔を見た。その花田の顔が歪む。
「どうして課長じゃないとだめなんですか? 年上だからですか?!」
 それもあるだろう。でも、私は課長を好きになったのだ。そよぐ風のようにさりげなく優しい武田課長。
「好きになるのに理由なんてない。だって好きになってから気づいたのだもの」
 私の言葉に花田が一瞬口をつぐむ。
「っ。でも、僕だって五島さんを好きになってしまったんだ!」
「おばさんだよ? 私」
 そう言って、私ははっとした。課長と同じことを私は言っている。でも花田への想いは私には微塵もない。課長は? 課長はどうだったのだろう。愛の一つだと言ってくれたけれど……。
「……さん。聞いてますか?五島さん」
「え?」
 花田は泣きそうな顔をしていた。
「途中でまた課長のことを考えていたんですね。僕の想いなんてこれっぽっちも届いていない」
「ご、ごめん……」
「いいです。そういう残酷なまでにまっすぐなところ、好きなんです。僕には五島さんがおばさんには見えません」
「……ありがとう。ごめんね」
 どうしてこう、うまくいかないんだろう。課長が奥さんに出会うまでに出会えたら、私と課長は結ばれていただろうか。好きになっていただろうか。
 わからない。
 もっと遅く生まれていたら、花田のことを好きになることもあっただろうか。
 わからない。
 年の差じゃないのだ。年上に憧れるのと好きになるのは違う。私は今の課長を好きになったのだ。
「本当にごめん……」
 私は課長のように何もなかったようにはできない。まだまだこの想いを引きずるだろう。 花田の想いに応えることはできない。
「仕方ないことなんですよね。僕も頭ではわかっているんです。
そうだ、五島さん、今日は仕事やめて、飲みましょう!」
「花田君仕事があるんじゃないの?」
「えっと、実は五島さんと二人になれそうだったから残ったんです」
「……そうなの?」
「二人でぱーっと飲んで嫌なことを忘れましょう!」
 私は複雑な気持ちになった。
「それで花田君は気が晴れるの?」
「っ。痛いところ付いてきますね。いいじゃないですか。晴れるかもしれない!」
 飲むのもいいかもしれない。お互い失恋同士。
「一人で飲むよりかはいいかもね。酔いつぶれたら置いて帰るから」
「五島さん冷たいですね」
 私たちは事務所を後にして、近くの焼き鳥屋にいった。
「僕はですね~、五島さんの一番になりたかったんですよ~」
「はいはい」
「でも、しばらくは無理そうなので、一番の友達になります~」
「先輩捕まえて友達ってどうなの?」
「いいじゃないですか~。なんでも相談にのりますよ~」
「こんな調子じゃ相談したくないわね」
「またまた~」
 つぶれるまでは飲んでいないものの、酔っ払った花田をタクシーにのせて、私は近くの地下鉄の駅まで歩いた。
 なるほど。酒を飲むと少し心が軽くなった。
 しばらくはこのままでいいと思えた。私が勝手に課長に横恋慕していてもいいじゃないか。迷惑さえかけなければ。
「でも不倫はもうこりごりね」
 つぶやいく。
「次は生産的な恋をしよう」
 

 花田と私が恋人として付き合い始めるのはこの日から二年も先のことだ。
 




 
                         了


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 今日はこのくらいで……。



 ここまで読んでくださりありがとうございました。
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 それではまた近いうちに!              


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