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小説をおいております。 『いざ、出陣 恋戦』シリーズの二次創作、『神の盾レギオン 獅子の伝説』の二次創作、そして、高校生の時に書いた読まれることを前提にした日記と、オリジナル小説を二編のみおいております。
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HN:
天音 花香
性別:
女性
職業:
主婦業メイン
趣味:
いろいろ・・・
自己紹介:
小学生のときに、テレビの影響で、小説を書き始めました。高校の時に文芸部、新聞部で文芸活動をしました(主に、詩ですが)。大学時代、働いていた時期は小説を書く暇がなく、結婚後落ち着いてから活動を再開。

好きな小説家は、小野 不由美先生、恩田陸先生、加納朋子先生、乙一先生、浅田次郎先生、雪乃 紗衣先生、冴木忍先生、深沢美潮先生、前田珠子先生、市川拓司先生他。

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こんばんは、天音です。


最近寒いですねとしか書いていない自分。
昼は今日は日がさしてましたね。
それでもやっぱり朝夜はさすほど空気が冷たいです。


14年前の私は、苦悩しております。
でも諦めていなかった。
それは本当に今の自分では考えられない。

最近中学生のときや高校生のときの自分って、かなり強かったなと思います。前向きなエネルギーがあるというか。
今が弱いだけかな。

最近なぜか学生だったときとか、自分じゃない学生の自分の夢をよく見るのですが、
エネルギーが要るなあと感じちゃうもの。

友だちとの交流。勉強。恋愛。受験。進路。
私は暮らすのに不自由はない家庭だったから、お金についてはあまり考えなくてよかったけれど、
でも今より分野的にはたくさんのことにエネルギーを使っていたなあと感じます。
若いときにそういうのが必要って理に適っているのかもしれない。

もちろん仕事をして、自活している方々はまた大変だと思います。
仕事には学生にない責任があるし、職場環境での人間関係とか、将来の不安とか。


年齢に見合ったことが人生というのは重なってなりたっていくものなのかもしれませんね。


私ももっと頑張らなきゃいけない。


ココから日記


最初から読んでみる

 一九九七年 一月二十五日


 センター入試の結果が出た。かなり厳しい判定です。まあ、分かっていたことだけれど。K大はE判定。KK大もC判定。うーん。でも、まだあきらめたら駄目だ。
 国語の先生に相談したところ、中国文学を扱っている大学は少ないし、きっとKK大では満足できないだろうと言われた。古い書物をそろえるのはお金がかかるし、大きな大学じゃなきゃ無理なんだって。それを聞くとますます、K大に行きたいと思う。二次でうんとがんばって通りたい。通らなきゃ。気分よく高校卒業したいし。O君だって、自分の夢を叶えるためすっごく頑張ってるだろうし。私だけみんなの置いてけぼりは嫌だもの。センターはもう、仕方ないんだから、二次で頑張るしかない。



 一九九七年 一月二十九日


 今日はセンター以来、十日ぶりにO君を見かけた。質問しにいってたみたい。頑張ってるんだな、と思った。私はセンターの後、ものすごく落ち込んで、でも二次、頑張ればいいやって少し元気を取り戻して、そして今日、また落ち込んだ。
 昨年の見て、私の点までは合格者いたけれど、二人だけだった。しかも、今年はみんなの平均点が上がっている分苦しいはずだし。やっぱり、かなり難しいんだな。でもね、現実見てよかったって感じ。冷静に考えて、それでもやっぱりいきたいと思うから、頑張れるだけ頑張るんだ。これは挑戦。これで受かったらすごいぞ! みんなの希望になれるぞ! と思って、再出発。よおし、明日から、その気合を続けるため、朝十分早く起きてみよう(それだけ?)。少しは気合入るんじゃない? 


 一九九七年 二月一日

 今日から自由登校。O君はもちろん来ていない。まあ、家でがんば!
 今日は一時間目古典、二時間目自習、三時間目数学という時間割。
 二時間目に古典の質問をして、S先生とすっかり話し込んでしまった。先生は本当に古典が大好きなんだなあという感じがした。私も自分がこんなに国語が好きだったとは! とびっくり。中学のときに習った短歌とかも記憶してるんだよね。
 私も早く先生になって、S先生と仕事してみたいなあ。きっと毎日自分の好きな国語の話ができるんだ。いいなあ。私、がんばろーっと。

 二月だぞ。

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今日はここでおしまい。




 ここまで読んでくださりありがとうございました。
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彼女

Fate

初恋日和

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 それではまた!               天音花香 

 
 小説、書かないとなあ、というか書きたいなあ……。
 

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こんばんは、天音です。


今日は久しぶりに未来の誰かに贈る日記を更新させていただきます。
この時期はかなり追い詰められていて、それで他のことに逃げていた気がしますね。
焦りだけが心をしめて、でも勉強にも純粋に打ち込んでいなかったと思います。
今思えば。
それでも、勉強だけでなく、総合ではいろいろ一杯一杯のなかで頑張っていたんですよね。
学生さんってそうだよなあと思います。
そんな私の日記をどうぞ。


ココから日記

最初から読んでみる 




 一九九七年 二月十三日

 センターの後、少し気合が入ったと思っていたら、私立前ごろから下がり、そして私立の後の今、どこまで下がるんだ状態。本命のK大入試までは、もう、十一日しかないというのに、漫画は買うは、小説読むはで、何してる! 状態。もう気合入れなきゃ。浪人する気なの? はっきりいうと、浪人するとあんただらけるだけだよ。今までのはもう、仕方ない。でも、泣いても笑ってもあと十一日。最後めちゃくちゃ頑張ったら、少しは安心できるよ? 逃げてばかりじゃ駄目だよ。目的があって、自分のためになる勉強は価値があるよ。楽しいはずだよ。頑張れ、私!
 先生は励ましてくれるけれど、私の一番励ましてほしい親は励ましてはくれない。しかってはくれるけれど。だから仕方ない。自分で励ますしかないじゃん。頑張ろう。中国文学科いきたいんでしょう? たくさん本、読みたいんでしょう? 音楽聴きたいんでしょう? テレビゲームしたいんでしょう? 漫画よみたいんでしょう? だったら、一度で終わらせようよ!きっとまだなんとかなるよ。最後だもん。頑張ろう!!


 一九九七年 二月十四日

 自分のため。そう、そうなんだけれど、なんかしっくりこない。だって、やらされてるって感じだもの。直接必要じゃないこともしてるしさ。
 でもね、誰かのためとなると、がぜんやる気が出る。今日、私は感じた。なんかね、私はすごーくたくさんの人に支えられているんだなって。私が困って投げ出したものさえ、どうにかしようとしてくれる人たちがいるんだ。新聞に連載してる原稿だって、連載したら私の卒業までに間に合わないので、別紙として配ってくれることになった。勉強だって、とくに国語や地学はお世話になってる。S先生には古文漢文、SK先生には現代文ほか。今日は文学史が出るって言ったら、テキストをくれた。
「あなたは教員になるのよね? そのときもいるからとっておきなさい」と言って。
 ああ、私は幸せ者です。私は支えてくれている人たちのために頑張らなきゃいけない。私の頭じゃ無理って、どこかで思ってたけれど、そんなの分からないし、やるだけやらなきゃ、申し訳ないもの。私、絶対受かっちゃるきに! おっしゃー、やるぞ!!

 今日は午後学校の図書館で勉強したんだけれど、なかなか捗りました。邪魔するものは何もないし。
 それと、今日は珍しく夢にO君がでてきたの。夢の中でね、午前中来てないのに、午後に来てたの。あれ? なんで? と夢の中で思ってた。そしたら、今日の午後、後姿を見た。どーしているのさ? ちょっと前を歩いていて、誰もいなかったから本当は声をかけたかったけれど、きっとO君、頑張ってるんだ。気合はいりまくってるんだ。と思うと、邪魔したくなくて、声が出なかった。「入試頑張ろうね!」ぐらい言ってもよかったかなあ。でも、本当にそのときは、なんか声がでなくて、切なくて、キュンって感じだった(どれだけ乙女だよ!)。卒業式まで我慢我慢。今日はバレンタインデー。もちろんあげるつもりはなかったけれど。久しぶりに姿が見れて、神様仏様に感謝感謝。後もう少しだもん。頑張ろうね。O君。



 一九九七年 二月十六日(とうとう受験まで十日をきった)

 まどろみ・・・。なんて気持ちいい。意識はぼんやりしているが、ある。でも判断などはとてもできない。回りを感じられるのに、遮断している状態。とても気楽。深い眠りへ落ちていっているような感覚が何とも言えず、気持ちいい。熟睡しているときは、意識がないので感じることのできない「何か」がそこにはある。気持ちいいがかったるい。目覚めの予感もあるのだ。「眠りたい、もっと」という、願望だけが支配する時間。そして、そのとき、時間はかなり短く感じられるからたちが悪い。そのままうとうととして、一時間が経過しているなんてことがよくある。「まどろみ」という発音も惹かれるものがある。なんてしっくりくる響き。この時間にぴったりだ。しかし、まどろみは受験生の最大の敵であると私は確信する。受験生の方、昼寝はやめましょう。



 一九九七年 二月二十日
 
 雲は幼いときから興味を持っていたものだ。掴めるとばかり思っていたので、小学生の時、富士山に登り、「今、雲(霧)の中、歩いているんだよ」と言われたときは驚いた。そして、少しがっかりした。が。水蒸気でできているということも、考えてみれば神秘的だ。液体の粒が浮いてるなんて。しかも、風で流され、形を変え、現れては消える・・・。凄い。同じ水蒸気なのに、色が異なるのも不思議だ(光の当たり具合や厚さによるのだろうが)。雨雲はどうして黒いのだろう。また、どうして、普段白く光るのか。水蒸気は透明なのに(それは湯気にも通じることだが)月も面白い。色が変わるのはなぜだろう。太陽の光をうけて輝いているのに、クレーターとかまで見えるって凄い。いろいろ考えると、その全てを飲み込んでいる宇宙の広さを少し感じることができるような気がする。


 一九九七年 二月二十六日

 K大入試が終わった。頑張ったと思う。できるだけ書き込んだ。でも、自信はない。でも、でも、受かっててほしい。私はK大で勉強したいんだ。お願い!

 入試の様子をテレビで流していたらしいのだけれど、映っていたらしい。先生や友達に言われた。自分は見てない。でも。は、恥ずかしすぎる!! 落ちたら、落ちたって分かるじゃん!


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今日はココまで。

迷走しているというか……若いなと感じます。
学生に戻りたいと思うことは何度もあるけれど、でも、受験生には絶対戻りたくないと今でも思いますね。
大学も入った学科の関係で、ほとんど勉強しかできなかったけれど、身体も壊しまくったけれど、でもまだ大学生のときの勉強の方が受験勉強よりよかった気がします。
ただ思うのは一生懸命勉強するってことはなかなか仕事につくとできないことで、
必要な資格をとるための勉強はあっても、学生とは違う。
そういう意味で貴重な時間だったなあと思います。
今やっているカトリックの勉強は、仕事の役に立つわけではないけれど、でも、シスターの言うとおり幸せになれる勉強だなと感じています。そういう直接の利益から離れて、探究心からする勉強は面白いです。今は全然苦痛に感じません。
そういう勉強を一生やれればいいんだろうなあと思います。
宗教に限らず、いろいろ自分の興味があることの勉強。
でもそういうのをがっつりやれないのが毎日の日々ですよね。
暮らしていくことと、やりたいことが同じというのはなかなかないことなんだろうなあ……。




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 それではまた!               天音花香 
 

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こんにちは。天音です。


はい、今日はごっつ恥ずかしい内容になっております。
青春だ……。
なんて幼い恋だったんだろう。
でも、一生懸命だったんです、このときはこのときで。
昔の片思いの日記を読むと本当に恥ずかしくなってきますけれど、
でも、なんだか今となっては懐かしく、笑ってしまうことが多々です。
そのときはもう、いっぱいいっぱいなんですけれどね。
今も主人の気をひこうといっぱいいっぱいです(笑
どんだけ子供やねん!
恥ずかしいけれど、でも、人を好きになることってやっぱりいいな、と思います。

ココから日記

最初から読んでみる

 一九九七年 二月二十八日

 いいかげんな気持ちではないのに。でも、日々の忙しさで、O君のことを思う時間は減っている。人間の心は都合よくできていると本当に思う。どんなに好きでも、会えないからといって、気が狂ったり、心が千切れたりはしないんだもの。入試後、O君は何してるのかな。受かっているといいよね。


 一九九七年 三月一日

 いよいよ三月。KK大の後期の入試までわずか三日。まあ、毎日、古文漢文、小説論説を二問ずつ解いているけれど、テレビとかも見ちゃったりしてるんだなあ。
 それにしても、もうすぐだな、卒業。O君にずっと会えなくなるなんて、なんだか信じられない。友人も、家、近い人はいるけれど、大学、県外行く人も、結構いるんだよね。寂しいな。
 ああ~、卒業式にはO君のボタンが欲しいな~。第二ボタンじゃなくてもいいからさー。お願いだから、「いやあ……」と困った笑いでごまかすなんてことはしないでね! お願い!!

 後ろ髪を切ってるので、おかっぱ状態(苦笑


 一九九七年 三月六日

 明日学校でボタンの予約をしようと思っていたのだけれど、母に「学校で話せないわよ」と言われて、私は八時半ごろに電話をしてみた。告白しようと思って電話したことが思い出される。
 今回とったのはお母さんだっだ。「今、お風呂に入ってるから、電話させましょうか?」とさわやかな声。「い、いえ、どのくらいであがりますでしょうか?」「九時ぐらいにはもうあがってると思いますよ」「じゃあ、九時に電話かけます」
 そして、九時。電話に出たのは本人だった。
「電話してごめんなさい」「いや、別に」と笑ってる?! で、私は不思議に思いながらも、本題に入った。
「もう、知っていると思うけれど」「ああ……」また笑うO君。だ、誰、この方は……。
「えーっと、あの、その……。一年の三学期ごろから気になりだして……。二年のとき、でも、クラスちがくて、話せなくて、そのうち三年になって……。大学とかいったら、ばらばらになるじゃん?」なんだか意味不明な私の日本語。
「そうだね」「だから、あせりだして、夏にあんな形で言っちゃったの。友達になってみようと思って。ごめんね、受験期に」「いや、本当、そんな」「いろいろ話がしてみたかったんだ」「あー、そうなんだー」
 O君はいつもとぜんぜん違った。声も優しかったし、よく答えてくれる。
「大学は結局どっちにしたの?」「あー、医学部受けようと思ってたけど、工学部の情報科受けた」「そーなんだ」「パソコンにはまってて」「ふーん!」
 なんだかすごくびっくり! 本当にO君なんだろうか???
「――パソコンとかやらないの?」「えー、私、機会オンチでさー、ゲームとかは好きなんだけどねー。ワープロは部活で使うから使えるんだけれどね。そうそう、部室、プールしたじゃん? ワープロ壊れちゃって……」「湿気で?」「うううん。水漏れ。で、そのとき、職員室でパソコン借りたんだけど、私が使うとカーソルぶっ飛んじゃうの」
 ははは! とO君。わ、笑ってる……!
「まあ、練習したら使えるようになるよ」
 他にもいろんなことを話した。三日から今日まで、山に行ってたそうで、(部活関係)夜はマイナス五度だってよ? でも、晴れてて気持ちよかったって。山ははまるよって言ってた。でも、中学のときは陸上部だったんだとさ。納得。
「なんか、いつも無口だからびっくり。部活の仲間とかとはよくしゃべってんのに、ちくしょーとか思ってた」「うーん。学校ではあまりしゃべれないね。人見知りするし」納得。
 私は、O君の気持ちがずーっと気になって、迷惑になるのが嫌で、嫌われたくなくて、いろいろ気をつかっていたと言って、「みんなには意外って言われるけれど」と付け加えると、「確かに見えないね」と言われてしまった……。「でも、心とかって、考えるの大切だと思うし、考えなきゃいけないことだと思うから、考えないよりずっといい」とフォローしてくれた!! なんかすっごい不思議だよお!
「もっと前に話しておけばよかった」と私がいうと、O君は笑っていた。ボタンは、「あー、いいけど、うん」とあっさり。わーーーい!!
「卒業式の後、部室にいる?」「あ、たぶんよると思うけど」「ボタン、部室にとりに行ったら、いろいろいわれちゃう?」「あー、そうだねー、どうしようか」沈黙。せっかく約束してもらえたのに、ボタンがもらえないんじゃ意味ないじゃん!! と思っていると、「んー、じゃあ部室来て」?!「い、いいのー?」「うん」「じゃ、卒業式の後ね!」「うん」「大学行っても頑張ろうね。私、浪人してるかもしれんけど」「俺も理科がちょっと解けんかったから心配。好きなんだけどねー」だそうだ。
 
 神様、ありがとう! 私は幸せです!

 体中熱くて息が上がってしまった……。


 
 一九九七年 三月八日(明日合格発表だ)

 卒業式。実感ない。祝いの言葉、たくさんもらったけれど、式はどんどん進んでいくけれど、人事みたいで。祖父のお葬式のときと同じだ。信じられないし、信じたくないのかもしれない。でも、流石に、校歌を歌うときは、「これで、歌うのも最後」と思うと、凄く悲しくて、うるっときた。そして、教室に戻って、担任の先生の寂しそうな別れの言葉を聞いて、友人と写真を撮りまくって、後輩たちから花束をもらって、先生方とも写真を撮った。一番お世話になった地学と古文の先生にお礼を言えなかったのが残念だった。電話しようかな。

 さて。

 部室の戸を緊張しながら叩いた。
 出てきたのは本人。
「ありがとうございます」って、私に言ったの? えーっと、何に?
 私は戸惑ってしまったが、気を取り直して、
「あのう……」
 O君は部室のドアを閉めて、あたりを見回して、
「どーしようか」
「うーん、えーっと」
「……どうしようか」
 沈黙。何やってるんだろう。私たち。
「あの、もう、これ、つけかえてきて、ここにとったボタンがあるんだけど、それでよければ」
 私はコクコク頷いた。
「では、さようなら」
 と言って、部室へ入ろうとするO君を私は呼び止める。
「あの、手紙書いてもいいかな」「はい」「O君があっちに慣れるまでの間だけでもいいからさ。やっぱ、誰もしりあいいないし、さびしーじゃん」「でも、まだ決まったわけじゃあ……」「そ、そっか。あ、あの、住所きまってる……(自分の馬鹿さに気づく)、わけないよね」笑うO君。
「あの……。決まったら、連絡くれると嬉しいんだけど。いいかなあ」「はい」「えーっと、電話番号わかる?」「アルバム見れば。それじゃあ……」「うん、ありがとう」
 O君はそっけなかったけれど、でもいつもと違って、照れ笑いをずっと浮かべていた。といっても、私は恥ずかしくて、あまりO君の顔を直視できなかったんだけどね。
 で、私はボタンに落としたら音がなるように鈴をつけた。幸せだった。

 その後、初めて家族でカラオケに行った。最初は楽しかった。でも、ふっとO君の笑顔を思い出して、悲しくなった。やっとあんな顔してくれるようになったのに、もう終わりなんだ。会えなくなるんだ。
 会えない? 受験のときは平気だった。そんなこと考えてる暇なかったし。それに、どこか「卒業式には会えるもん」ってのがあった。
 会えなくなるんだ。信じられない。すごく苦しかった。O君が分からなくて。でも、それでも、自転車を見ればほっとしたし、本人も見ることができた。
 日課だった、あの人の自転車を見つけること。もうできないんだね。そう思うと、胸が痛くなった。同じように、会えなくなる友人たちも多くいる。制服も、もう着れないんだね。学校も新設されるし、みんなみんな変わってしまうんだね。そんなの、嫌だよ。なんか、怖い。大学(または浪人)やだ。私、なんかどうしようもないけど、でも、嫌だ! ヤダヤダヤダ!
 夜になって、ますます卒業の実感が……。私、やっぱり、この学校が、居心地よくて、大好きだったんだ! 今更思うよ。みんな、さよならじゃないよね?

 明日合格発表。受かってて!!



 一九九七年 三月十二日

 O君、結果どうだったのかな。私は見事に落ちてしまいまして……。浪人……。
 O君、会いたいなあ。まだ四日しかたってないけど、何十年て、会わなかったような感じ。会いたいよ。会って話がしたいよ。
 O君。結局はちゃんとした返事はくれなかったよね。O君にとっていったい私は何なのだろう。女の子の友達だよね、やっぱ。
 あー、人間って嫌だよね。迷惑じゃないと分かったとたん、その上を望もうとしている自分がいる。今年は勉強を頑張らなきゃいけないのに。手紙はどうしようかなあ。浪人だと話題がないなあ。なんか憂鬱だ。だめだめ、元気に頑張らなきゃ!

 O君~! そろそろ連絡くれてもいいんじゃない?!

 暇だと一日が長い(勉強しなよ)。
 でも、四月から予備校だし、今のうちenjoyしなきゃねっ!



今日はココまで。

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こんばんは。天音です。
未来の誰かに贈る日記は久しぶりの更新ですね。


このブログ、小説ブログに載せている全ての作品の著作権は天音花香にあり、放棄しておりません。
無断転載、許可のない販売は禁止です。
某サイトにて著作権侵害、違法販売されていた私の作品の販売が停止されました。
FC2さまと応援してくださった皆様方のおかげです。本当にありがとうございました。



今までは、日記を写して書いていたものをコピペしていたのですが、それが終わってしまい、日記を見ながら書かなくてはいけなくなって、それで更新が遅れ、さらに日にちがかなりずれてます。
本当は同じ時期のを更新したかったのだけれど……。まだ三月です。日記では。


このころの私は日記の通り、電話の着信音の幻聴がずっとしてました。
それでピアノばかり弾いてました。
考えてみればO君の性格上、O君から電話なんてあるはずないのに。


また、今回の日記に出てくるT先生は、私の小説の中によく出てくる登場人物です。お気づきの方がいれば凄いかも。
実際にメインで書いているものもありますし、先生をモデルにしていじった短編もたくさん……。それだけ敬愛していた方であります。

T先生に対しては本気で好きだったので、それとはまた違いますが、私はどちらかというと学校の先生と仲良くなるタイプでした。
でも、この年になると、自分でも不思議ですが年賀状を出しているのは大学の教授と小学生のときの先生のみです。

もう一人、この日記に出てきている地学の先生とは、社会人になるときまで交流があり、ドライブにつれていってもらったりしました。ですが、日記に書いていますように、当時定年後の非常勤の先生だったので、現在は亡くなられています。
就職して勤務先の県が遠くなり、実家に帰るのも少なくなり……。憑かれたように仕事ばかりをしていた私。
退職してからは、気になってはいました。高齢でしたし、結構持病もあったので……。逆に怖かったんです。亡くなってしまっているのではと。
主人と結婚して、二年ほど経ったある日。
私は決心して電話をしました。
そのとき先生の奥さんから先生が五年前に亡くなったと知らされました。
私は本当に後悔しました。連絡をもっと前に。生きていらっしゃるときにすべきだったと。奥さんと思い出話をしながら、一緒に電話口で泣きました。

T先生とはこの日記の後も話す機会はありました。
でも今は連絡途絶えてます。
いえ、連絡とってみたいなあとも思うのですけれど。T先生に限らず。ですが、一度連絡をしなくなるとなんとなくし辛くなってしまうのですよね。
どうされているのかなあとは思います。

前置きが長くなりました。

それでは当時の日記をお楽しみ下さい。



ココから日記

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 一九九七年 三月十六日

 今日は駿台のK大入試レクチャーというものに行ってきました。新高三だらけ。ふるるっ。でも、行ってよかったかも。英語と数学を受けたんだけどさ、英語、まだまだ勉強量足りてなかったということを痛感した。構文とか熟語はそりゃ分かるのよ。説明される前に。でも、「このぐらいは知ってて欲しい」という単語を結構知らない。私、すっごく語彙力が足りてないんだ! がんばんなきゃと思った。
 話は変わって、最近、O君から電話が欲しい! と思うあまり、ルルルル……と電話の幻聴がする……。ああー、気が狂いそう。元気にしてるのかな。会いたいよ。



 一九九七年 三月十八日

 今日は高校の友人たちと、卒業旅行?! みたく、スペースワールドに行ってきました。待ち合わせの勘違いとかもあり、予定より一時間半も遅い出発となりましたが、楽しかったです。しっかし……。私、やっぱ、乗り物駄目だあ。とくにコースター系。タイタンにもヴィーナスにもフリーホールにもアトラスタワーにも乗れない。クリッパー(子供用コースター)でさえ、ものすごく怖かった。スピードを感じるのよ。横のヴィーナスと比べれば、ぜんぜん遅いじゃん、と思っていたのに。お腹、ずーんってするし、外に飛ばされそうだし、ずーっと「気絶しますように」って心の中で祈ってた(乗りたくなかったけど、克服するためって、乗せられたのよ)。もう、ぜーったい、一生乗らん! で、クリッパーと室内コースターや、映像系の以外、他の子たちが乗っているとき、私は何をしていたかというと、下で、読書をしてました……。まー、でも、みんなと行ったのが楽しかったのさー!

 夜、T先生から電話がかかってきた。すごくびっくりした。でも、大学落ちてしまったのが、情けなくて、自然と声が沈んでいたようだ。
「元気ないね」「大学落ちたんです」「!? そう、か……。いや、でも、私も浪人した者ですし」
 それで、予備校のことなどの話をした。
「同窓会(塾の)出席の名簿が届いてね。ついつい懐かしくなって、電話かけてしまいました」
嬉しい言葉だった。
「いやあ、今、君の、合格体験記を読んでいたところだよ」「は、恥ずかしい……」「本当に君は印象深い。
――明日、中学の合格発表なんですよ。ドキドキしています」
大変だなあ。先生は無理しすぎるから、体を大切にしてください、と言うと、「好きでやっていますから」と言っていた。
「すみませんね。君がそんな状態と知らずに、電話かけて」
とんでもない。
「嬉しいです」
素直にそういえた。でも、気になった。先生こそ、どこか弱気な感じがした。私の知っている先生は自信に溢れていたのに。
「私は老けましたよ」少し悲しげに言っていた。「いじめられているんです」「え? 誰からですか?」「嘘です。いじめてるんです。生徒を」と言っていたけれど、嘘だと思う。先生、ごまかしてる。何となく分かる。先生は年の割りに出世しすぎだから、妬んでる人、多いと思うし、いつも気を張ってなきゃいけないんだろうな。それでも先生は私を励ましてくれる。
他の友人の近況を話して、「そんな中で、自分が恥ずかしくて、情けないです」と言うと、
「高校生活は楽しかったんでしょ?」と先生。
「はい」
「そんなふうに自分を否定してはいけません。あなたのその三年間を否定することは誰にもできないんです」
 誰かに言って欲しい言葉だった。先生はいつも私の欲しい言葉をくれる。自然と涙が溢れた。
「二十三日、楽しみにしていますから」「はい」
 とても嬉しい電話だった。先生は私が大学受験の年ということを覚えていなかったけれど、でも、大変なときなのに、こうして懐かしんで電話をしてくれたのが、本当に嬉しかった。先生、私、がんばるからね。二十三日、お会いしましょうね!

 O君、あなたからも電話が欲しいよー!!




一九九七年 三月二十三日



 塾の同窓会。あんまり人が来てない……。しかも知っている人ってT先生と一緒に会場に行ったK子と、同じ高校の有名人M君ぐらいだった。うーむ。
先生は全然変わっていない。去年の三月より若返ったような気さえする。嬉しそうだった。先生は中三のときの卒業パーティーのときみたく、いろいろなものを私とK子にとってきてくれた。私たちはありがたくそれを頂いた。
 好きだったときみたいにどきどきしない。でもO君の次に気になる人であり、敬愛するお方なのでずっと隣に居られるとかなり緊張して体が熱くなる。やっぱり先生は素敵なんだもの。仕方ないさ。今日はK子もいつも以上に優しかった。(いつも優しいけど)なんか、自分で食べて美味しかったものを私にも分けてくれる。私たちはお互いにとったものを食べ比べていた。
先生とはいろいろな話をした。大学のこともだけれど、私が浪人だから少々気にしているせいもあって、あまりそのことにはつっこまれなかった。どちらかというと高校のこととか、お酒のこととか、恋愛のこととか、他愛のない話が多かった。先生は私たちに少し大人しくなったんじゃないかと言っていた。やっぱり少し大人になっていると。若い女性特有の華やかさがついたとも言っていたような……。そうかな? それは嬉しい。まあ、私は髪も伸びたし、外見だけ言えば確かに女らしくなったのだろう。
 先生にとって私は「特別」なのだと少々感じたりする。中学生のとき、存在感があったからだろうか。まあ、生徒と先生には違いないのだけれど。いや、先生にとって私は娘のようなものかもしれない。
 電話をかけてくるのも私のところ。今日のビンゴのときだって、いち早く当たった景品をどうして私に渡したの? 少し不自然。それに、私がO君のことを匂わしたときも……。一瞬無口になったね。私は気付いている。私が話しかけると元通りになったけれど。どつきあったりして談笑している私と先生はやっぱり傍から見てても仲のいい親子のようだなあと思われていたかもしれない。でもね。私にとっては、先生は異性で、先生があまりにも近づきすぎて、結果的にずっと触れていることになってしまった左腕はやっぱり熱くて、凄く恥ずかしかったんだよ? 
 同窓会が終わった後、写真をとった。そのときに先生はきいてきた。気になっていたんだね。
「その人は、同じ高校なんか?」
「はい。一年のときに一緒のクラスだったんです」
「じゃあ、君はずっとそのときから心に秘めてたんか」
 娘をとられた感じなの? 私はそこである衝動にかられた。私は今はO君が好き。だから言える。そう思った。
「今だから言いますけど、私中学生のとき、先生が好きだったんですよ。高校の途中まで」
 先生はびっくりして、笑いながら言った。
「私はおじんじゃないですか」
 だから、念を押した。
「先生は素敵です」
「君から思われていたとは……。光栄ですね」
 そう。先生は自信を持っていたほうがいいですよ。多くの受験生が先生に憧れて、神に祈るような感じですがって勉強するんです。
 ちょっとは元気付けられたかな? 先生?
 その後、話をしている間中、先生は私の名札の名前をなぞったり、叩いたりしていた。
 ああ、きっと先生は私のことを忘れられないね。私はとても嬉しくなった。先生を好きだったこと、後悔していないし、とても大切な思い出だ。私は先生を一生忘れられないと思う。だから私のことも忘れないで欲しいと思っていたりしたのだ。私にとって先生は「特別」。恋愛とかそういうの抜きで。とても大切な人なんだ。だから、私も先生にとってある意味で「特別」であったら……。と思うのだ。
 今度は三年後にまた塾の同窓会をするとのこと。そのときにまた会おうということになった。もちろん私も大学二年生になって、ね?
(これは結局かなわなかった。現在塾はかなり大手になっている。同窓会の知らせはなかった)



一九九七年 三月二十四日


 人を好きになるって不思議だ。いつのまにか心に一人の人が住みついて、毎日毎日その人のことを想うようになる。私は、中学のとき、T先生が本当に本当に好きだった。それまでの私の好みのタイプは、一貫性がなかったけれど、先生を好きになって、私の好みは限定されるようになった。「優しい人」これはよくあることだ。「色白で、ごつくない」これは、よくわからないけれど、私は、男男した人が苦手なようだ。「眼鏡のよく似合う人」
これは今までになかった。逆に、眼鏡の人は苦手だったから。先生は眼鏡をかけていて、それがとてもよく似合っていて、素敵だったのだ。「自分に自信を持っているけれど、それを表に出さず、謙虚な人」そういう人はそばにいると安心する。今も理想は先生のままだ。変わったのは好きな人。でも、理想とは大分違う。本当に不思議だ。以前あった、塾の同窓会で、先生が他の女の子と話していても、落ち着いている自分に少し驚いた。好きな頃なら考えられなかったことだ。私は嫉妬の鬼だったから。そのとき思った。好きな人が変わるって、こういうことなんだ、と。別に、先生に対する想いが嘘だったのではない。それは断言できる。でも、人の気持ちは永遠ではないようだ。今はO君を好きだけれど、また違う人を好きになることがあるのだろうか。信じられない。でも、そういうのはなんだか悲しい。だったら、結婚後はどうなんだろう。結婚したら恋もしなくなるのかな。気持ちが変わらないっていえるのかな。分からないや。



今日はココまで。

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さてさて、最後に日記の後半に書いていたことについて。
「結婚したら恋もしなくなるのかな?」
高校生の私に答えたいです。
「いいえ、恋はしますよ。旦那様に恋をし続けますよ」
一緒にいる時間が増えるごとに好きが増える。
今でも主人が他の女性と話していたら嫉妬します。子供な私です。
面白いなあと思うのは、主人を好きになったときは理想とはかけ離れていると思ったのに、今ではなぜか理想の人に近いことに気が付きます。知らず知らずにそういう部分を見抜いていたのでしょうか?分かりませんが……。
死んでも同じ墓に入りたいと思うほど私は主人のことを愛しています。
付き合い始めてからもう10年以上。それでも気持ちは変わらないから、今後も変わらないでしょう。
子供がまだいないからかもしれないですけれどね。


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 それではまた!               天音花香 

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こんにちは。天音です。
未来の誰かに贈る日記は久しぶりの更新ですね。
主人と二人でPCを開いて更新しています。主人は相変わらず仕事してます。可愛そうに……。
お墓参りには昨日行きました。
今日は夕飯を主人の家族と食べます。

さてさて日記の内容ですが、なんというか昔の私らしいといえばらしいのですけれど、今の自分とあまり変わっていないところもあって、苦笑してしまいます。
O君との電話の日記は思いっきり笑えますが。

お楽しみいただければ幸いです。

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ココから日記

最初から読んでみる


一九九七年 三月二十五日



電話がなーい! そりゃあ、私も一応女の子だから、その家に電話をするって恥ずかしいかもしれない。親父さんがでたら……とか思っているかもしれない。でもっっ。待ってるのに!
「もしやこのままかけなければあいつとは縁切れる」とか思っているんでは……。
私からかけようかとも思う。でも迷惑がられたらどうしよう。しつこい女だとか思われたらどうしよう。前のときは迷惑じゃないって言ってくれたけど、今もそう思ってくれるとは限らない。あのときは卒業式近かったし、最後だからってやさしくしてくれたのかもしれない。もう、こいつとはお別れだからって情けをかけてくれただけかもしれない。

不安は募るばかり。
声がききたいな。会いたいな。話がしたいな。連絡が欲しいよ。




一九九七年 三月二十六日


つ、ついに電話してしまった……。本人がでた。そうとも知らずに、私は「○○さんいらっしゃいますか?」と言ってしまった。
「はい」
しーん。
「ほ、本人ですか?」
「はい」
「こ、こんばんは……」
から始まった。
「ごめんね。やっぱり気になってしまって、電話してしまった」
私はO君の第一志望の大学ともうひとつ受けた大学の結果を知ってはいたけれど、私が散々前にO君は第一志望に受かるものと考えていた手前、O君自分から結果を言うのは躊躇われるだろうと考えて、自分の結果をまず知らせることにした。
すると、O君もようやく口を開いた。
「浪人するんだね。実は明日がもうひとつ受けた大学の締め切りなんだけど、迷っている」
私はびっくりした。私が第一志望以外の大学に受かったのに行かずに浪人をすると告げたことは少しO君に影響を与えてしまったようだ。
「余裕で第一志望合格する域まで達したい」
なんてことを思っていたのは事実のようだが、ぐらぐら浪人に傾いたO君。まあ、その前に教科の話とかもしていたんだけど、(このとき、O君の英語は才能であることを思い知った。ちょっと嬉しいことは、私の苦手科目が英語だと覚えていてくれていたこと。自分は英語好きだし、得意なんだけどなあ。とも言っていた。うらやましいことだ)予備校に興味を示し始めた。
「予備校は何処に行くか決めたの?」
そこで私はその質問に今まで得た予備校の知識を総動員させて答えた。O君は興味深そうに聞いていた。そして駿○に随分と傾いていた。なんか話がどんどん進んでいく……。私は慌てて、
「あ、でも、私、いらんこと言ったけど、何も浪人しろって言ってるわけじゃないから。どちらを選ぶにしろ、お互いがんばろう」と言うと、
「うん。がんばってね」
と言ってくれたのだよ!! うん! これは頑張るしかないでしょう!? ときどき電話してもいい? と訊けばいいと言ってくれたし、おうし、頑張るぞ!!



電話してよかった、かな?




一九九七年 三月二十八日



昨日はO君の夢から始まった。電話の影響だろう。実物に会いたいよ。でも、もちろんO君から電話があるわけなくて……。結局はどっちにしたんだろう。気になるけど、さすがにもう一度すぐ電話はまずいと思ってかけてない。

今日は通おうかと思っていた予備校に行ってみた。いろいろ話して、行くことを決めた。頑張らなきゃ。



                友達でいいなんて
                本当は嘘
                あなたはそれを条件として
                優しくしてくれてるのに過ぎないのに
                その上を望むなんて 
                わがままだよね
                今はただ
                全てを壊してしまう言葉を
                溢さないようにするだけ



今日はココまで。

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さてさて、浪人生になった過去の私ですが、頭の中はO君のことでいっぱいですね。
なんというか、やっぱり若いなあと思ってしまいます。年取ったな、今の自分。
昔の日記を見ているとでも新たな発見もあり、面白いですね。
まだまだ続きます。ゆっくりの更新ですが、気長にお待ちください。


 ここまで読んでくださりありがとうございました。
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